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マルチタスクが苦手と言うけれど。

執筆者の写真: 株式会社蛍星株式会社蛍星

 



ディーキャリア山形オフィスがある山形市は山形県の中でも雪が少なく過ごしやすい方ですが朝晩はまだまだ寒く布団からなかなか出れない日が続いています。(笑)皆さんの地域ではどうですか。さて2025年1月のブログは「マルチタスク」についてです。

ASDやADHDなど発達障がいのある方の就労支就の中でよく「マルチタスクが苦手です」と相談されます。合理的配慮の項目にも「マルチタスクが苦手なので…。」と書かれる方がおります。マルチタスクとは複数の作業を並行して実行することですが、

①電話対応しながらメモを取る。

②会議やミーティングに参加しながら議事録を取る。

③動画を観ながら文章を作成する。

仕事では、このようなマルチタスクへの対応を求められることが多々あります。そう思うと障がい者雇用の場合、この対応が重要なポイントとも言えますね。


ですが、そもそも人間は基本的にはシングルタスクしか処理できないのではないかと思います。皆さんはどう思われますか。

手が4本あれば別ですが、同時に複数の作業はできませんよね。


そう考えればマルチタスクの正体は、タスクの切り替えの速さと言えると思います。

障がい特性の視点から言えば、以下の理由によりやりたくてもできないのではないかと感じています。

・ワーキングメモリが少ない。

・実行機能障害による切り替えの遅さや中枢性統合が弱いために一部分にこだわってしま

う状況が起きやすい等。


ではどうするか?

① 特性に合わせた手立ての確立

② 想定される業務に合わせた職業訓練やトレーニングを行う。

③ マルチタスクに対する合理的配慮を依頼する。

このようなことが挙げられます。


例えば、ASDの方は急な予定変更があった場合、ストレスを感じますので、急な変更が入る業務は避けた方が良いと思いますし、ADHDの方は、口頭での曖昧な指示を理解しづらいため、指示を明確にしていただく配慮が必要です。また、感覚過敏の特性をもつ発達障がいのある方が、光や音などを調整しにくい環境で作業をすると、仕事のタスクに加え「刺激に対処する」というタスクが1個追加されてしまいます。テレワークが可能な企業や職場環境を選ぶ必要があるかと思います。


では最後にタスクへの苦手意識を緩和できる、おすすめの対処法をご紹介いたします。

① マルチタスクをシングルタスクに細分化する

② 優先順位をつけ可視化する

③ メモを取り整理をする時間を設ける

④ スケジュールに余裕をもたせる

⑤ 合理的配慮を依頼する


ディーキャリア山形オフィスでは、会議に参加しながらメモをとるという事については、メモをとるための専用の訓練メニューと事業所内実習でトレーニングを行っています。


今回は、ここまでです。

次回はこの続きとして、実際どんなことをやるのかをご紹介したいと思います。


最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。

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